静岡県浜松市で犬のブリーダーをしている、ペットのブリーダーワンブーの山下です。当犬舎では、2008年の創業からフレンチブルドッグの繁殖を続けています。
最初にお伝えしたいことがあります。フレンチブルドッグは、汚れたからといって頻繁にシャンプーすればよいわけではありません。洗い方や乾かし方を間違えると、きれいにするつもりが皮膚の負担になってしまいます。
基本の考え方は、次の5つです。犬用のシャンプーを使う。刺激の強すぎない物を選ぶ。洗い残しやすすぎ残しを作らない。しっかり乾かす。そして、皮膚に異常があるときは自己判断で洗い続けず、獣医師に相談することです。
この記事では、シャンプーの選び方と頻度、洗い方を、当犬舎での経験をもとにお伝えします。
フレンチブルドッグのシャンプーはなぜ慎重に選ぶ?
シャンプーは、犬の皮膚に直接触れる物です。毎回使う物だからこそ、選び方に気を配ってほしいと思っています。
フレンチブルドッグは、皮膚の状態を日常的に観察しておきたい犬種です。顔のしわや、体の脇、お腹まわりなど、汚れや湿気がたまりやすい部分があるからです。
だからといって、すべてのフレンチブルドッグが皮膚トラブルを起こすわけではありません。大切なのは、合わない物を使い続けないことです。
香りの良さや価格の安さだけで選ぶのはやめてください。まずは、犬用として作られた物の中から選ぶことが出発点です。
フレンチブルドッグのシャンプー選びで見るポイント
シャンプーを選ぶときに確認したい点を、5つに分けて整理します。
犬用であること
人用のシャンプーは使わないでください。
犬と人では、皮膚の性質が違います。人に合わせて作られたシャンプーが、犬の皮膚に合うとは限りません。家にあるからと代用せず、犬用を用意してください。
刺激が強すぎないこと
洗浄力が強すぎる物は、皮膚の負担になることがあります。
成分表示を見て、何が入っているかを確認する習慣をつけてください。実際に使ってみて、洗ったあとに皮膚が赤くならないかも見ておきます。
すすぎやすいこと
泡切れが良く、すすぎやすい物を選んでください。
フレンチブルドッグの毛は短く密に生えているので、根元に液が残りやすいです。すすぎやすいシャンプーなら、洗い残しを防ぎやすくなります。
続けられる価格であること
高ければ必ず良い、というわけではありません。
シャンプーは何年も使い続ける物です。無理なく買い続けられる価格かどうかも、大事な判断材料になります。
犬の皮膚状態に合っていること
同じシャンプーでも、合う犬と合わない犬がいます。
使ったあとにかゆがる、フケが増えるといった様子があれば、別の物への変更を検討してください。症状が続くようなら、獣医師に相談してください。
ワンブーでシャンプーを選ぶときに重視していること
ここからは、当犬舎での考え方をお話しします。
一番に見ているのは、長く使って問題が出にくいかどうかです。当犬舎では、一度合うと分かったシャンプーを、何年も変えずに使い続けています。私は、シャンプーをころころ変えないことも、皮膚の様子を見極めるコツだと考えています。
成分については、化学合成の界面活性剤が入っていない物を選ぶようにしています。全成分が表示されている物なら、中身を自分で確認できます。これは医学的な決まりではなく、当犬舎が長年の経験から大事にしている基準です。
使い心地と香りも見ています。泡立ちやすすぎやすさ、洗ったあとの毛の手触り。香りは、飼い主さんが毎日そばで感じるものなので、意外と大事です。
水で薄めて使えるかどうかも、ポイントの一つです。薄めて使えるシャンプーは、1本で長く使えて経済的です。
最後に、続けやすい価格と、入手しやすさです。どんなに良いシャンプーでも、手に入らなくなれば使い続けられません。
ワンブーで長年使用してきたシャンプー
当犬舎が15年以上使ってきたのが、エスプリ社のシルキーショーのシャンプーとコンディショナーです。
長く使ってきた理由は、使い続けて大きなトラブルがなかったことです。値段が手頃で、香りの評判が良いのも気に入っています。
5倍から12倍に薄めて使えるので、1本で長くもちます。汚れの具合に合わせて濃さを変えられるのも、使いやすいところです。
ただ、アメリカからの輸入品のため、時期によって在庫が不安定になることがあります。販売状況は変わるので、購入前に在庫を確認してください。私は、手に入りにくい時期があることも含めて、正直にお伝えしておきたいと思っています。
ラファンシーズなど他の犬用シャンプーはどう?
ラファンシーズも、良いシャンプーだと感じています。
当犬舎では、フェレットをショーに出していた頃にラファンシーズを使っていました。仕上がりには満足していましたが、価格が高めです。毎回使うシャンプーとしては、続けやすさの面で迷うところでしょう。
高価なシャンプーだから必ず優れている、ということはありません。犬の皮膚に合うか、続けられるかで選んでください。
フレンチブルドッグのシャンプー頻度は?
頻度は、汚れ具合や皮膚の状態によって変わります。「何日に1回」と決めつけないでください。
気をつけてほしいのは、洗いすぎです。においが気になるからといって、それだけを理由に何度も洗うのはやめてください。
散歩のあとの軽い汚れなら、濡らしたタオルで拭き取るだけで済むことも多いです。皮膚トラブルで治療を受けている場合は、獣医師の指示を優先してください。
犬全般のシャンプー頻度の目安は、こちらの記事でまとめています。

自宅でフレンチブルドッグを洗う手順

自宅で洗うときの流れを、順番にまとめます。
当犬舎では、子犬のうちはしつけの一つとして、飼い主さんにご自宅でシャンプーをしていただいています。体を触られることに慣れておくと、病院での診察も落ち着いて受けられるようになります。
まず、洗う前にラバーブラシでブラッシングし、浮いている抜け毛を取っておきます。次に、ぬるま湯で全身をしっかり濡らします。短い毛の根元まで湯が届くよう、手で毛をかき分けてください。
シャンプーは、製品の表示に合わせて適切に薄めます。泡立てたシャンプーを体にのせ、指の腹で優しく洗ってください。爪を立ててこするのはやめましょう。
洗う順番にもコツがあります。当犬舎では、顔は最後に洗い、流すときは顔から先に流しています。理由は次の章でお話しします。
洗い終わったら、時間をかけてすすぎます。タオルで水分をよく拭き取り、最後にドライヤーで乾かして終わりです。
顔・しわ周りを洗うときの注意

フレンチブルドッグならではの注意点が、顔のしわです。
目・鼻・耳には、シャンプー液が入らないように気をつけてください。ですが、どれだけ気をつけても、目に入ってしまうことはあります。
そこで当犬舎では、顔を洗うのは最後にしています。そして、流すときは顔から先に流します。目にシャンプーが入っている時間を、できるだけ短くするための工夫です。
顔を流すときは、目のまわりだけでなく目そのものも水で流してください。入ったシャンプーを、そのまま洗い流すイメージです。
鼻に入らないように少し上を向かせ、おでこあたりからシャワーのヘッドをつけて流すイメージです。犬は目を開けっ放しになるので洗い流すことができます。
しわの間は、強くこすらないでください。指の腹でそっとなでる程度で十分です。
洗ったあとは、しわの間に水分を残さないことが大事です。乾いたタオルで、しわを広げながら水気を取ってください。
しわの間に赤みやただれがある、においが強いといった場合は、普段のお手入れだけで済ませないでください。獣医師に相談してください。
すすぎ残しに注意
シャンプーで一番気をつけてほしいのが、すすぎ残しです。
シャンプー液が皮膚に残ると、かゆみや肌荒れのきっかけになることがあります。脇、胸、お腹、足の付け根など、毛が重なりやすい部分は特に残りやすいです。
泡が見えなくなっても、そこからもう少しすすいでください。手で毛をなでて、ぬるっとした感触がなくなるまでが目安です。
香りが残っているから、きれいに洗えているとは限りません。むしろ、すすぎが足りていないサインのこともあります。
シャンプー後はしっかり乾かす

すすぎと同じくらい大事なのが、乾かすことです。
タオルドライだけで終わらせないでください。表面が乾いて見えても、皮膚や毛の根元は湿ったままのことがあります。
ドライヤーは、毛の根元に風を当てるように使います。手で毛を逆立てながら当てると、根元まで乾きやすくなります。熱風を近づけすぎず、温度は手で確かめながら当ててください。
フレンチブルドッグは暑さが苦手です。乾かしている間も、呼吸が荒くなっていないか、暑がっていないかを見てあげてください。
自宅で洗うのが大変になったら、ペット用のセルフシャンプー施設を使うのも一つの方法です。業務用のドライヤーがあるので、しっかり乾かせます。
こんなときはシャンプーだけで様子を見ない
シャンプーは、皮膚の病気を治すための物ではありません。次のような様子があれば、獣医師に相談してください。
| 気をつけたい様子 | 例 |
|---|---|
| 皮膚の赤み・ただれ | 赤くなっている、ジュクジュクしている |
| 強いかゆみ | しきりにかく、なめる、こすりつける |
| 脱毛 | 部分的に毛が抜けている |
| 強いにおい・べたつき | 洗ってもすぐににおう、皮膚がべたつく |
| フケ | 急にフケが増えた |
当犬舎の皮膚トラブルに対する考え方は、こちらの記事でまとめています。

シャンプーと一緒にあると便利な用品
シャンプーのときにあると便利な物を、いくつか挙げておきます。
ラバーブラシは、洗う前のブラッシングに使います。シャンプー中に、地肌をマッサージするように使うこともできます。当犬舎で使っているのは、ファンタジーワールドのスクラバーブラシです。
タオルは、犬専用の物を何枚か用意してください。吸水性が良ければ、家にある物で十分です。
浴室で洗うなら、滑り止めのマットを敷くと、犬が足を滑らせずに落ち着いて立っていられます。ドライヤーは、温度を調節できる物を選んでください。
ワンブーで使っているシャンプー・飼育用品
ワンブーでは、普段の飼育の中で実際に使用し、使いやすいと感じた飼育用品をご紹介しています。
フレンチブルドッグのお手入れをまとめて確認したい方へ
シャンプー以外のお手入れについても、記事を用意しています。
普段のブラッシングと、ブラシの選び方はこちらです。

抜け毛が増える時期や、部屋の掃除のコツはこちらでまとめました。

これから迎える方は、準備しておきたい物もあわせて確認してください。

犬種そのものの性格や飼い方は、こちらのページで紹介しています。


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