ペットのブリーダーワンブーの山下です。静岡県浜松市で、シベリアンハスキーとゴールデンレトリーバーの繁殖を続けています。
見学にいらした方から、フードは何がおすすめですかと、よくご質問をいただきます。
大型犬のフードは、犬種の名前で選ぶ物ではありません。どちらの犬種でも、見るところはほぼ同じです。
この記事では、大型犬のフードの選び方と与え方を、当犬舎のやり方でお伝えします。犬種で違うところは、2章にまとめました。
大型犬のドッグフードは、犬種名では選べません
フードを選ぶとき、犬種の名前で決める方が多いです。ですが、見るところは別にあります。
まずは、いま食べているフードを続ける
迎えた初日は、フードを替えないでください。
親と兄弟から離れて、家も人も変わった日です。食事まで変われば、体の負担が重なります。
替えたいときも、落ち着いてからにしてください。進め方は、あとの章にまとめました。
原材料は、肉が中心の物から選ぶ
原材料の表示は、先に並んでいる物が中心の材料です。
当犬舎では、肉の割合が多いフードを選んでいます。犬は本来肉食の動物で、人間とは内臓の構造が違います。
小麦・大豆・トウモロコシは、犬が消化しにくい材料です。市販のフードには、これらが多く入っている物もあります。
成犬の大きさから、子犬用のレシピを決める
成犬でどのぐらいの体になるか、先に知っておいてください。レシピ選びも、ここで決まります。
シベリアンハスキーとゴールデンレトリーバーは、どちらも大型犬向けのレシピが選択肢に入る大きさです。数字は次の章に並べました。
犬種で違うところは、ここだけです
ここまでは、どちらの犬種でも同じ話です。違うのは、体の大きさと食べ方の癖です。
シベリアンハスキーは、運動量が多く水をよく飲みます
まず、成犬の大きさです。
| 項目 | オス | メス |
|---|---|---|
| 成犬の体重 | 20.5〜28kg | 15.5〜23kg |
| 成犬の体高 | 53.5〜60cm | 50.5〜56cm |
※JKC 犬種標準「シベリアン・ハスキー」(FCI No.270)より。原典は「体重は体高に比例する」。平均寿命は11.4歳(アニコム『家庭どうぶつ白書2023』)。
シベリアンハスキーは運動量が多く、よく水を飲みます。フードの量より先に、水を切らさない用意をしてください。
水の用意の仕方は、4章に書きました。
ゴールデンレトリーバーは、食欲が強く足した分だけ太ります
こちらも、まず成犬の大きさです。
| 項目 | オス | メス |
|---|---|---|
| 成犬の体重 | 約29.5〜34kg | 約25〜29.5kg |
| 成犬の体高 | 56〜61cm | 51〜56cm |
※体高は JKC 犬種標準「ゴールデン・レトリーバー」(FCI No.111)。体重は AKC 犬種標準の kg 換算の目安です。平均寿命は10.7歳(アニコム『家庭どうぶつ白書2023』)。
ゴールデンレトリーバーは、出された物をいくらでも食べる犬種です。足した分だけ、太りやすくなります。
太ってきた子は、フード以外を疑います
体型が変わってきたら、フードの量だけを見ないでください。
落ちた物を食べていないか。家族の誰かが足していないか。先にそこを確かめます。
拾い食いと誤飲は、フードより先に手を打ちます
私がこの犬種で一番こわいと思っているのは、誤飲です。
落ちている物でも、まず口に入れます。食べる物の管理より先に、ここをお伝えします。
散歩を自由時間にすると、拾い食いの機会が増えます。当犬舎では、散歩を仕事として与えています。
匂いを嗅がせず、飼い主さんの後ろを黙って歩かせます。
飲み込んだかもしれないときは、迷わず動物病院に電話してください。そのときの動き方は、子犬の過ごし方の記事にくわしく書いています。

ワンブーが与えているのはアカナです
当犬舎のフードは、1つの銘柄だけです。引退した犬も含めて、すべての犬に同じ物を与えています。

子犬はパピーレシピを、ドライのまま1日3回
お渡しする子犬は、アカナのパピーレシピを1日3回食べています。ドライのまま、ふやかさずにです。
お家でも同じ物を用意しておけば、迎えた日からそのまま続けられます。
大きくなる子で迷うときは、パピーラージブリードレシピ
アカナには、大型・超大型犬の子犬向けに「パピーラージブリードレシピ」もあります。
大型犬の子犬にも、当犬舎はパピーレシピから始めます。パピーレシピは、粒が小さめです。その粒を食べにくそうにしているときは、パピーラージブリードレシピも選択肢の1つです。
どちらの犬種でも、迷うときはパピーラージブリードレシピを選べば大丈夫です。
1歳ごろにアダルトドッグレシピへ切り替える
パピーレシピを使うのは、1歳ごろまでです。そこからアダルトドッグレシピに移します。
当犬舎で使うのは、基本はこの2種類です。犬種別・年齢別のラインを、あれこれ使い分けることはしていません。
人間も、子どもからお年寄りまで同じ物を食べていますよね。同じ考え方です。
便がゆるい子・太りやすくなった子には、グラスフェッドラム
基本はパピーレシピからアダルトドッグレシピへ、という流れです。ただ、別のレシピを使う子もいます。
もともと便がゆるい子です。この場合は、便が固まるまでグラスフェッドラムを使います。動物性のタンパク質がラム肉だけで、便が固くなりやすいレシピです。
避妊・去勢のあとに、どうしても太りやすくなった子にも使います。
ただし、便のゆるさはフードだけの話ではありません。落ち着きがなく、気持ちが穏やかでない子。水を飲みすぎている子。こうした子は、便がゆるくなりやすいです。
まずは、しつけをやり直す。水の量を見直す。そちらが先になることもあります。
アカナを選んでいる理由
理由は、1本の記事にまとめました。原材料のこと、自社工場のこと、便の見方まで書いています。

大型犬の子犬の1日の食事の進め方
回数と場所は、量より先に決めてください。ここが崩れると、しつけにも響きます。

回数は、子犬が1日3回・成犬が1日2回
子犬は1日3回です。生後6か月からは2回に分けても構いませんが、3回のまま続けても差し支えありません。
成犬になったら、基本は1日2回です。
回数が多いこと自体は、悪いことではありません。ただ、トイレの回数が多くなり、飼い主さんの手間も増えます。
ダイエットがうまくいかない子には、使える手があります。1日の量は変えずに、回数だけを増やすやり方です。空腹の時間をなくせます。
食べさせる場所と水は、犬種ごとの記事にまとめました
当犬舎の食事は、ケージの中で出します。水はケージに付ける給水ボトルです。
どちらも理由があってそうしています。回数の決め方も含めて、くわしくは犬種ごとのこちらの記事です。


食器は、ステンレスか陶器から選ぶ
食器は、洗いやすい物で十分です。ステンレスか陶器から選んでください。
当犬舎で使っているのは、ステンレスの食器です。かじって壊されることもありません。
給水ボトルは、ケージに付けられる物を使っています。
食器と給水ボトルの選び方は、用品の記事にも書きました。迎える前に、どちらで水を飲んでいたかも聞いておいてください。


子犬の量は、運動させた分だけ食べさせる
量の話になると、太らせないようにと気にする方が多いです。子犬のうちは、その心配をしなくて大丈夫です。
子犬は太りません
子犬は、ふつうに育てていれば太りません。私が見てきた子犬も、むしろ痩せている子の方が多いです。
もし太るとすれば、運動が足りていないか、フード以外の物を食べているかのどちらかです。
運動をたっぷりさせて、その分をしっかり食べさせてください。
1歳前後によく食べるのは、普通のことです
1歳前後は、成犬の倍ぐらい食べても問題ありません。当犬舎の犬も、そのぐらい食べています。
パッケージの表示は、まず目安として見てください。そのうえで、体つきを見て決めます。
アカナは、ほかの銘柄より与える量が少なめに設定されていることが多いです。表示をよく確かめてください。
骨と関節には、無理をさせません
大型犬は、成長のスピードが早い犬種です。
カロリーとカルシウムを摂りすぎると、骨格の発達に影響が出ることがあります。子犬用のレシピを、表示どおりに与えるのが基本です。
フローリングで滑って走る。高い所から飛び降りる。こうした動きも、足腰の負担になります。
股関節形成不全も、大型犬で気をつけたい病気の1つです。すべての子がなるわけではありません。
歩き方に左右の差がある、足を気にしてなめる。気になるときは、かかりつけの獣医師に相談してください。

痩せている子・太ってきた子は、年齢で決めない
痩せている子は、1歳を過ぎてもパピーレシピを続けます。
避妊・去勢のあとに太りやすくなった子は、1歳前でもアダルトドッグレシピに切り替えます。そのうえで、運動を増やし、フードを減らし、おやつを控えてください。
それでも太りやすいままなら、グラスフェッドラムも選択肢の1つです。
年齢だけで決めてはいない、ということです。
成犬になったら、体つきを見て量を見直す
「太らせない」の話は、ここからです。成犬になると、必要な量は落ち着きます。
体重の数字より、肋骨で見る
量は、体重計の数字ではなく、肋骨に触ったときの手ざわりで決めます。
どちらの犬種も、10年を超える付き合いになる体です。体つきは、毎日見てあげてください。
運動が多い日でも、成犬はフードを増やしません
運動をたっぷりさせて、その分を食べさせる。あれは子犬の話です。
成犬は、運動が多い日でもフードを増やしません。その日の運動量では決めないということです。
どちらもよく動く犬種です。それでも量は、体つきを見ながら調整してください。
夏は、食べる量より体型に気をつける
夏に気をつけるのは、食べる量ではありません。体型です。
エアコンで室温を管理していれば、夏だから量が落ちることはありません。当犬舎では、そうなっていません。
逆に、いつもと同じように食べると太ります。暑さで運動が減り、脂肪を燃やさないからです。
夏はフードと運動を調整して、体型を保ってください。
様子がおかしいときは獣医師へ
食べないのが続く、急に痩せた、便がゆるいまま。こうしたときは、自分で判断しないでください。
かかりつけの獣医師に相談してください。フードを次々に替えるより、先に体を診てもらう方が早いです。
おやつ・ガム・トッピングは足しません
ここは、当犬舎のやり方をはっきりお伝えします。
栄養バランスが整えられたドッグフードだけで大丈夫です。おやつを使ったしつけは最終手段として取っておきます。
犬用のおやつや肉、野菜は、与えれば喜んで食べるかもしれません。ですが、バランスの取れたフードに足すと、そのバランスが崩れます。
ガムも与えていません。鼻が使えない子など、一部は例外になります。
号令と褒めをセットで教えるのは、3つだけです。どの号令をどう教えるかは、犬種ごとのしつけの記事にまとめました。


フードを切り替えるときの進め方
切り替えが必要になる場面もあります。そのときは、急がないでください。
1割ほどから、1か月かけて混ぜる
1割ほどから混ぜ始めて、1か月ほどかけて全部を入れ替えます。
便を固める成分が入ったフードから替えるときは、気をつけてください。便がゆるくなりやすい傾向があります。
3か月はゆっくり様子を見る
切り替えた直後は、食いつきが落ちることもあります。便がゆるくなる、湿疹が出ることもあります。
少なくとも3か月ほどは、ゆっくり様子を見てあげてください。
買うときは国内正規品を選んでください
銘柄が決まったら、買う場所と置き場所にも気をつけてください。
国内正規品の表示を確かめる
国ごとに法律が違い、原材料が変わることがあります。生産国でリコールが出ても、並行輸入品では、その情報が追えません。
アカナの日本の販売元は、有限会社AFJです。国内正規品の表示を確かめてから買ってください。
開封したあとは1か月以内に使い切る
開封したあとは、1か月以内に使い切るのが目安です。化学合成の防腐剤を使っていないフードだからです。
大きい袋がお得に見えても、1か月で食べ切れる量から選んでください。
置き場所は、風通しのよいところで常温に
フードは、風通しのよいところに常温で置いてください。
冷蔵庫は向きません。出したときに、水滴がついてしまいます。
どうしても冷蔵庫に入れたいときは、1回分ずつに小分けしてください。
何でも口に入れる子もいます。袋は、犬が届かない所に置いてください。

迎える前に、ブリーダーへ確かめること
買いそろえる前に、迎え先へ3つだけ聞いてください。無駄な買い物が減ります。
| 聞くこと | 理由 |
|---|---|
| 今のフードの銘柄とレシピ | 迎えた初日に替えないため |
| 1日の回数と、ふやかしているか | 同じ形のまま続けるため |
| 水はボトルか器か | 飲めない形にしないため |
ここであいまいな返事しか返ってこない犬舎なら、少し慎重になった方がよいです。
浜松で大型犬の子犬を迎えるなら
ペットのブリーダーワンブーは、2008年3月から浜松で犬舎を続けています。しつけ教室とペットホテルも自社の運営です。
お引渡しの日には、食事と健康管理のご説明もしています。フードの選び方や切り替えの時期も、その場でお伝えします。
食器や給水ボトルのほかにも、そろえる物をまとめたページがあります。
まとめ
大型犬のフードは、犬種の名前では選べません。体の大きさと、その子の体つきで決めていきます。
引退犬まで含めて、当犬舎の犬はみなアカナです。子犬はパピーレシピを、ドライのまま1日3回です。
パピーレシピは粒が小さめです。食べにくそうにしているときや、大きくなる子で迷うときは、パピーラージブリードレシピを選べば大丈夫です。
子犬は太りません。運動をたっぷりさせて、その分をしっかり食べさせてください。「太らせない」は、成犬になってからの話です。
成犬の回数は1日2回が基本です。運動が多い日でも量は増やしません。夏も、エアコンで室温を管理していれば量は落ちません。むしろ太りやすい季節です。
犬種で違うのは、2つだけです。シベリアンハスキーは水をよく飲みます。ゴールデンレトリーバーは食欲が強く、拾い食いに気をつけます。
切り替えは1か月かけて、様子は3か月見てください。保存は風通しのよいところで常温です。そして、おやつとトッピングは足さないでください。
よくある質問
参考リンク


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