静岡県浜松市で犬のブリーダーをしている、ペットのブリーダーワンブーの山下です。当犬舎では、シベリアンハスキーとゴールデンレトリーバーの両方を繁殖しています。
どちらも大型犬です。写真で並べると似た大きさに見えます。
ですが、毎日世話をしていると、違う犬種だと感じる場面がはっきりあります。
この記事では、その違いを項目ごとに比べます。数字は犬種標準と統計から引き、暮らしの中の話は私が普段見ていることを書きます。
両方を育てている犬舎から見た違い
先に、この記事の見方をお伝えします。
当犬舎は、どちらも繁殖しています
創業は2008年3月、場所は浜松です。シベリアンハスキーとゴールデンレトリーバーは、どちらも犬舎で育てています。
フードはどちらもアカナで、しつけの考え方も同じです。それでも、犬種の違いははっきり出ます。
比べる材料が手元にあるのは、両方を続けているからです。
違いは、良い悪いの話ではありません
はじめにお断りしておきます。どちらが優れている、という記事ではありません。
違うのは、手間のかかり方と、備える相手です。そこが暮らし方に合うかどうかで決まります。
分かりやすい違いの1つは、お客さんが来たときの反応です。その話は後ろで書きます。
体の大きさと平均寿命を、数字で比べます
まず、数字で比べられるところから見ていきます。
| 項目 | シベリアンハスキー | ゴールデンレトリーバー |
|---|---|---|
| 体重(オス) | 20.5〜28kg | 約29.5〜34kg |
| 体重(メス) | 15.5〜23kg | 約25〜29.5kg |
| 体高(オス) | 53.5〜60cm | 56〜61cm |
| 体高(メス) | 50.5〜56cm | 51〜56cm |
| 平均寿命 | 11.4歳 | 10.7歳 |
※出典:体高はJKC(ジャパンケネルクラブ)犬種標準です。 ※FCI スタンダードは、シベリアンハスキーがNo.270、ゴールデンレトリーバーがNo.111です。
※ゴールデンレトリーバーの体重は、JKCに定めがありません。 ※AKC(アメリカンケネルクラブ)犬種標準をkg換算した目安です。
※平均寿命はアニコム『家庭どうぶつ白書2023』です。 ※2021年度・アニコム損保の保険契約データによる統計です。
体重は、ゴールデンレトリーバーが重めです
数字を見ると、差がはっきり出るのは体重です。ゴールデンレトリーバーのほうが重めです。
オスなら、上は30kgを超えます。シベリアンハスキーのオスは28kgまでが目安です。
差が出るのは、抱き上げる、車に乗せる、動物病院の台に乗せる、といった場面です。
体高は、思うほど離れていません
体高は、重なる範囲が広いです。メスは50cm台で並びます。
つまり、立ったときの背の高さは似ています。
重さが違うのに背が似ている。この組み合わせが、体つきの印象の差になります。
平均寿命の差は1年ほどです
平均寿命は、シベリアンハスキーが11.4歳、ゴールデンレトリーバーが10.7歳です。
差は1年ほどですから、どちらも10年を超えて一緒に暮らす犬種だと考えてください。
数字はあくまで統計です。その子が何歳まで元気でいるかは、別の話になります。
毛と抜け毛、お手入れの手間の違い
ここからが、暮らしに直接ひびく違いです。毛の話から始めます。

ブラシは、同じファーミネーターでも種類が違います
当犬舎では、どちらの犬種にもファーミネーターを使っています。ただし、種類が違います。
シベリアンハスキーには短毛種用のLを、ゴールデンレトリーバーには長毛種用のLを使っています。メーカーの区分が、毛の長さで分かれています。
シベリアンハスキーの換毛期は、ものすごい量が抜けます
シベリアンハスキーの換毛期には、ものすごい量の毛が抜けます。
毎日ていねいにファーミネーターをかけても、抜け毛は目立ちます。ここは、しょうがないところだと考えてください。
やれることは、抜け毛を取る専用のブラシで梳くことだけです。
ゴールデンレトリーバーは、飾り毛と乾かす手間がかかります
ゴールデンレトリーバーは、胸や尻尾に飾り毛があります。ここはスリッカーブラシで整えます。
シャンプーのあとも、スリッカーとドライヤーで根元まで乾かします。
毛は生後3〜4か月ごろから、太くて艶のある大人の毛に変わり始めます。1歳ごろに大部分が入れ替わり、3歳ごろで完成に近づきます。
ブラッシングは毎日で、犬とのコミュニケーションの時間にもなります。
耳の手入れは、耳の油の量で分かれます
耳は、2犬種でやることが変わります。分かれ目は、耳の形ではありません。耳の油の量です。
ゴールデンレトリーバーは、耳の油が多めです。油が多い耳は汚れがたまりやすく、トラブルのもとになりやすいです。イヤークリーナーは、迎える前に1本そろえておいてください。
一方のシベリアンハスキーは、耳の油が少なめです。イヤーローションは無くても大丈夫です。置いておくのは構いませんが、迎える前にそろえなくてよい物です。
シベリアンハスキーの耳掃除は、当犬舎では2週間に1回を目安にしています。耳掃除というより、耳を自由にさわらせてもらう練習という意味合いが大きいお手入れです。
耳が赤い、においがする、かゆがる。こんな様子が見られたら、早めに獣医師にご相談ください。耳の病気では、外耳炎が気をつけたいものの1つです。
お手入れは、どちらも我慢のしつけです
ここは2犬種で同じです。お手入れの目的は、体をきれいにすることだけではありません。
じっと我慢することを覚える、しつけの一環でもあります。じっとしていれば終わる、という経験を重ねてもらいます。
爪切り・ブラッシング・耳掃除は、お引渡しの日にご説明します。そして、その場で実際にやって体験していただきます。
運動の量と、散歩の仕方の違い
次は散歩です。歩く量より、備える相手の違いを見てください。

シベリアンハスキーは、引く力に先に備えます
シベリアンハスキーは、もともとソリを引く犬です。しつけをしないままだと、強い力で前へ引っ張ります。
雨上がりの道で引っ張られ、転んでけがをする方も少なくありません。散歩のしつけは、子犬のうちに済ませておきたいところです。
当犬舎で使うのは、首輪とリードがひと続きになったクッションケンネルリードです。これは2犬種で同じ物を使っています。
抜けるのが不安な子には、チョークリードも選択肢の1つです。
ゴールデンレトリーバーは、落ちている物に備えます
ゴールデンレトリーバーで私がいちばん気にしているのは、誤飲です。
散歩中は、落ちている物を口に入れる前に止めてください。歩いている間の役目は、飼い主さんについて歩くことだけです。
シベリアンハスキーは引く力、ゴールデンレトリーバーは口に入る物。散歩で先に気をつけるところが違います。
ゴールデンレトリーバーを広場で走らせるなら、首輪とロングリードが要ります
当犬舎の中では、首輪もロングリードも使いません。それでも、お客様にはこうお伝えしています。
広場などで運動させるときは、首輪とロングリードが必要です。走らせたい方は、用意しておいてください。
なお、ドッグランの中ではロングリードを使いません。伸び縮みするリードは、犬を制御できないので当犬舎では使いません。
ゴールデンレトリーバーの水遊びと、川の注意
ゴールデンレトリーバーの水遊びは、好きなようにさせてよいと考えています。
気をつけたいのは、川で遊ばせるときです。レプトスピラ症も、気をつけたい病気の1つに入ります。毎年、感染して命を落とす例があります。
どの種類のワクチンを打つかは、かかりつけの獣医師にご相談ください。
庭に一人で置かないのは、シベリアンハスキーです
シベリアンハスキーは、穴をよく掘ります。やりたいことに一点集中するので、掘り始めると止まりません。
あっという間に穴を掘って、脱走することもあります。庭などで一人にしないようにしてください。
予防になるのは、呼び戻しのしつけです。ここは、迎える前から覚えておいてほしいところです。
人への接し方にも、はっきり違いがあります
犬舎で見ていて、差が出やすいのはここです。
来客への反応が、はっきり違います
シベリアンハスキーは、大人になると興味がないことには反応しません。お客さんが来ても、反応しないことが多いです。
ゴールデンレトリーバーは、ここが違います。人を見ると、喜んで前に出ていきます。
ゴールデンレトリーバーは、飛びつきを先に止めます
人のほうへ向かう分、飛びつかせないしつけが要ります。子犬のうちから教えてください。
30kg前後の体で飛びつかれると、相手によってはけがにつながります。
人に触れるのは、飼い主さんが呼んでからにしてもらいます。
物を取られたくない気持ちに気をつけます
ゴールデンレトリーバーの誤飲で、本当に心配なのは拾い食いではありません。
おもちゃなどを飼い主さんに取られたくなくて、最後に飲み込んでしまうことです。物に対する所有権の主張をさせないしつけが要ります。
くわしく書くと長くなるので、この記事では入口だけにします。見学やお引渡しの日に、くわしくお話しします。
迎えるときに用意する物の違い
支度の話をします。結論から書くと、ほとんど同じです。

共通で要る物は、ほとんど同じです
どちらも大型犬なので、そろえる物は重なります。
フード、食器、給水用品、ケージ、トイレトレーは共通です。ペットシーツ、リード、爪切り、シャンプーも同じです。
クレートはハードタイプを選んでください。ブラシは2本、抜け毛を取る物とスリッカーが要ります。
品目ごとの選び方は、犬種別の記事にまとめてあります。


違うのは、ブラシと耳の道具です
2犬種で変わる物は、2つだけです。ファーミネーターの種類と、耳の道具です。
| 用品 | シベリアンハスキー | ゴールデンレトリーバー |
|---|---|---|
| ファーミネーター | 大型犬 L 短毛種用 | 大型犬 L 長毛種用 |
| イヤークリーナー | 無くても大丈夫(あってもよい) | 1本用意する |
| 首輪とロングリード | — | 広場で運動させるなら用意する |
ほかの品目は、同じ考え方で選んで大丈夫です。
ケージとトイレは、どちらも囲いでつなぎます
大型犬は、ケージの中にトイレトレーが入りません。これは2犬種で共通です。
トイレトレーは囲いをつけてケージにつなぎ、トイレを部屋の別の場所に置くことはしません。
ケージ・クレート・トイレトレーは、成犬の大きさで選んでください。子犬の今の体で選ぶと、すぐに窮屈になります。
暮らし方から選ぶときの見方
ここまでの違いを、暮らし方に当てはめて並べます。
| 見るところ | シベリアンハスキー | ゴールデンレトリーバー |
|---|---|---|
| 家の広さ | 成犬の大きさでケージを置ける場所が要る | 同じ。体重は重めになる |
| 庭の使い方 | 一人で置かない。穴掘りと脱走に先に備える | 口に入る物を片付けてから出す |
| 留守にする時間 | 人が快適に過ごせる温度をエアコンで保つ | 同じ。口に入る物を出したままにしない |
| 運動に使える時間 | 子犬のうちに散歩のしつけを済ませる | 広場で走らせるなら、首輪とロングリードが要る |
| お手入れの手間 | 換毛期の抜け毛が目立つ | 毎日のブラッシングと、乾かす時間 |
迷ったときは、この表の「庭の使い方」と「お手入れの手間」を見てください。暮らしの形が出やすいところです。
どちらが上という話ではありません
表を見ると、どちらも手がかかると分かります。そのとおりです。
大型犬を迎える以上、手間は減りません。どちらの手間なら続けられるか、で選んでください。
合う形が見つかれば、どちらも長く一緒に暮らせる犬種です。
見学からお引渡しまでの流れは、本体のページにまとめています
見学は、ご予約のうえでお越しください。ご予約のときとお引渡しのときの2回、実際に犬舎へお越しいただきます。
内金・お引渡しまでの日数・犬舎への行き方は、本体のページにまとめました。くわしくはこちらをご覧ください。
まとめ
体重はゴールデンレトリーバーが重めで、体高はほとんど変わりません。平均寿命の差は1年ほどです。
毛のお手入れは、ファーミネーターの種類が違います。シベリアンハスキーは短毛種用、ゴールデンレトリーバーは長毛種用です。
耳は、油の量で分かれます。ゴールデンレトリーバーにはイヤークリーナーを、シベリアンハスキーは無くても大丈夫です。
散歩で先に備える相手も違います。シベリアンハスキーは引く力と脱走、ゴールデンレトリーバーは口に入る物と飛びつきです。
人への接し方は、来客の場面でよく分かります。シベリアンハスキーは反応しないことが多く、ゴールデンレトリーバーは喜んで前に出ていきます。
用意する物は、ブラシと耳の道具以外はほぼ同じです。どちらが上という話ではなく、続けられる手間で選んでください。
よくある質問
参考リンク


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