ゴールデンレトリーバーの散歩|ブリーダーが使うリードと首輪の選び方

濃い金色のゴールデンレトリーバーの成犬

静岡県浜松市で犬のブリーダーをしている、ペットのブリーダーワンブーの山下です。当犬舎で繁殖している犬種の1つが、ゴールデンレトリーバーです。

ゴールデンレトリーバーの散歩について、「どんな首輪がいいですか」「リードはどれがいいですか」という質問をよく受けます。

当犬舎は、首輪を使いません。使っているのは、首輪とリードが一体になったクッションケンネルリードです。

この記事では、道具の選び方と歩かせ方をお伝えします。大きく育つ犬種ですから、道具より先に決めておきたいことがあります。

目次

ゴールデンレトリーバーの散歩は、自由に歩かせる時間ではありません

最初に、歩き方の話をさせてください。ここが決まっていないと、どの道具を選んでも同じ結果になります。

歩いている間の役目は、ついて歩くことだけ

当犬舎では、散歩をお供の仕事としてお渡ししています。

役目は1つです。飼い主さんの後ろを、黙ってついて歩くことです。歩いている間は、鼻を地面に落とさせません。立ち止まってトイレもさせません。

犬が行きたい方へ進む散歩になると、毎回、行き先を決めるのは犬のほうになります。

拾い食いは、口に入る前に止めます

この犬種で私がいちばん気にしているのは、誤飲です。

道ばたには、串や鶏の骨、吸い殻が落ちています。好奇心が強く、口にくわえる力も強い犬種です。鼻を下げたまま歩かせていると、手が届く前に飲み込んでしまうことがあります。

道ばたの拾い食いより、私が本当に心配しているのは、おもちゃなどを飼い主さんに取られたくなくて、最後に飲み込んでしまうことです。物に対して「自分の物だ」と主張させないしつけが要ります。長くなるので、ここでは深く書きません。

飲み込んだかもしれないときは、様子を見ずに動物病院へご連絡ください。

誤飲の防ぎ方は、こちらの記事に詳しく書いています。

成犬の力は、道具では止められません

次は、体の話です。大きさを知ってから、道具を選んでください。

犬舎で生まれたクリーム色のゴールデンレトリーバーの子犬

成犬になると、オスは約29.5〜34kg、メスは約25〜29.5kgになります。

※この体重は、AKC(アメリカンケネルクラブ)の犬種標準を kg に換算した目安です。JKC(ジャパンケネルクラブ)の犬種標準には、体重の定めがありません。

引っぱりは、子犬のうちに止めます

オスなら、30kgを超えることもある体重です。

この力で本気で前へ出られると、人は足を止められません。道具を太い物に替えても、結果は同じです。

子犬のうちは、まだ力で負けません。当犬舎では、歩き方をこの時期に決めてしまいます。

当犬舎が使うのは、クッションケンネルリードです

ここからが道具の話です。当犬舎で使っている物から順にお伝えします。

首輪をかけたい位置は、耳の付け根のすぐ下

首輪には、本来かけたい位置があります。

耳の付け根のすぐ下です。顎の先と結んだ線を思い浮かべてください。普通の首輪は、重さでそこから下がってきます。

下がった分だけ、引っぱったときの力の向きも変わります。

そこで当犬舎では、首輪とリードが一体になった物を使っています。クッションケンネルリードです。

軽くて、手の中で動かしやすい道具です。一方で、首まわりの緩み止めはやや弱めです。

抜けるのが不安な子には、チョークリード

抜けやすい子には、別の形もあります。

パークマスターのチョークリードも選択肢の1つです。多少の重さはありますが、ストッパーがしっかりしています。

どちらも、持ち方と力の抜き方にコツがあります。お客様には、その場で手に持っていただきながらお伝えしています。

ハーネス(胴輪)と伸び縮みするリードは、当犬舎では使いません

よくすすめられている道具にも、触れておきます。

当犬舎では、ハーネス(胴輪)と伸び縮みするリードを使いません。顔が自由になる道具ほど、犬は前へ出やすくなります。

どんな道具か分かるように、よく見かける商品を下に載せておきます(当犬舎では使っていない道具です)。

引っぱって苦しそうだから胴輪にする、というお話もよく聞きます。ですが、先に歩き方を直すほうが近道になります。

理由は、こちらの記事に詳しく書いています。

飼い主さんのお家で使う首輪とロングリード

当犬舎では使いませんが、お家に用意しておくと役に立つ物があります。

広場で運動させるなら、ロングリード

広場で走らせる日には、ロングリードの出番です。ドッグランでは使いません。

長さは20mから30mが目安です。長くなるほど重くなり、犬の動きも鈍ります。絡みやすい物は、使うたびにほどく手間が出ます。

ロングリードは、普通の首輪と組み合わせます

ロングリードをつなぐ先は、普通の首輪になります。

子犬の首まわりは、数か月で変わります。買うのは、使うそのときのサイズに合わせてください。

首輪とリードの考え方は、こちらの記事でもお伝えしています。

用品の一覧は、まとめたページがあります。

ゴールデンレトリーバーの散歩で、よくある場面

この犬種らしい場面を3つ、お伝えします。どれも、道で起きることです。

無地の首輪とリードで人の横を歩く濃い金色のゴールデンレトリーバーの成犬

人に会ったら、飛びつかせない

人懐っこさは、この犬種の良いところです。ですが、道では別の話になります。

人を見ると、喜んで前に出ます。ここで飛びつかせないようにしてください。人に触れるのは、飼い主さんが呼んでからです。

犬の都合で人に触れることを覚えると、名前を呼んでも戻りにくくなります。

水のある所では、ワクチンの種類を確かめてから

ゴールデンレトリーバーは、水遊びが好きな犬種です。好きなようにさせて大丈夫です。

ただし、川は別に考えてください。レプトスピラ症も、気をつけたい病気の1つです。

ワクチンの種類は、かかりつけの獣医師にご相談ください。ドッグランだけなのか、川や海にも行くのかで変わります。

飼いやすさと暮らし方は、こちらに書いています。

帰ったら、ブラシを通してください

ダブルコートの犬種です。外を歩けば、下の毛に草や砂が入ります。

帰ってからブラシを通すと、抜け毛も一緒に取れます。春と秋は、取れる量が一段と増えます。

抜け毛の取り方は、こちらの記事が詳しいです。

散歩デビューの時期と、子犬の体

歩き始める時期の話です。焦らなくて大丈夫です。

外に出るのは、3回目のワクチンから1週間あけてから

外に出る日は、3回目のワクチンから1週間あけてください。

打つ時期は、かかりつけの獣医師と決めてください。抱っこで外に慣らす必要はありません。

その前にできることは、お家の中にたくさんあります。

子犬に、大人と同じ距離を歩かせない

大型犬の成長期は、関節に無理をさせないようにしてください。

歩く量より、歩き方を見てください。フローリングで滑る動きや、高い所から飛び降りる動きも、足腰に響きます。

股関節形成不全も、気をつけたい病気の1つです。歩き方に左右の差があるときは、獣医師にご相談ください。

しつけの進め方は、こちらの記事にまとめています。

夏と冬は、出る時間をずらします

季節の話は、短くお伝えします。

夏は、日が高いうちを避けてください。日が落ちても、アスファルトはしばらく熱いままです。出る前に、手の甲を地面に当てて確かめてください。

冬は、朝晩の冷え込む時間を避けると安心です。

リードが外れた日に、犬を守るのは呼び戻し

最後に、道具では足りない話をします。

長いリードで広場を走る明るい金色のゴールデンレトリーバーの成犬

リードは、外れることも切れることもあります。そのときに戻ってくるかどうかで、結果が変わります。

当犬舎が号令と褒めをセットで教えるのは3つだけですが、その1つが呼び戻しです。命に関わる号令だからです。

ごほうびのおやつは使いません。栄養バランスが整えられたドッグフードだけで大丈夫です。おやつを使ったしつけは最終手段として取っておきます。

お引渡しの日に、歩かせ方をご説明します

当犬舎では、道具をお渡しして終わりにしません。

見学とご予約の日には、必要な用品をご紹介します。お引渡しの日には、食事・健康管理・しつけをご説明します。お迎えまでの流れは、こちらのページにまとめています。

リードの持ち方と力の抜き方は、文章では伝わりません。迎えたあとで困ったときも、ご相談ください。

まとめ

ゴールデンレトリーバーの散歩は、自由に歩かせる時間ではありません。飼い主さんの後ろを、黙ってついて歩かせてください。

当犬舎が使うのは、首輪とリードが一体のクッションケンネルリードです。抜けやすい子には、チョークリードも選択肢の1つです。

ハーネス(胴輪)と伸び縮みするリードは使いません。顔が自由になる道具ほど、犬は前へ出やすくなります。

広場で走らせる日には、ロングリードと普通の首輪が出番です(ドッグランでは使いません)。長さは20mから30mが目安です。

成犬の体重は、オスが約29.5〜34kg、メスが約25〜29.5kgです(AKC犬種標準を kg に換算した目安)。力で勝てなくなる前に、歩き方を決めておいてください。

拾い食いと飛びつきは、道で起きます。そして最後に犬を守るのは、道具ではなく呼び戻しです。

よくある質問

ゴールデンレトリーバーの散歩には、どんな首輪とリードを使いますか?

当犬舎は首輪を使わず、クッションケンネルリードを使っています。首輪とリードが一体の道具です。抜けやすい子には、パークマスターのチョークリードも選択肢の1つです。

ハーネスではいけませんか?

当犬舎では使いません。顔が自由になる道具ほど、犬は前へ出やすくなります。引っぱりは、道具を替えるより、歩き方のしつけで直してください。

ロングリードと普通の首輪は、買った方がいいですか?

当犬舎では使いませんが、広場で走らせる日に出番があります。ドッグランでは使いません。長さは20mから30mが目安で、ロングリードは普通の首輪と組み合わせてください。

散歩デビューは、いつからですか?

3回目のワクチンから1週間あけてからです。打つ時期は、かかりつけの獣医師と決めてください。抱っこで外に慣らす必要はありません。

散歩中に匂いを嗅がせてもいいですか?

当犬舎では、鼻を地面に落とさせません。歩いている間の役目は、飼い主さんの後ろを黙ってついて歩くことだけです。拾い食いの機会も減ります。

拾い食いが心配です。どうすればいいですか?

自由に歩かせないことが先になります。おもちゃを取られまいと飲み込むこともあるので、物を「自分の物だ」と主張させないしつけも大切です。飲み込んだかもしれないときは、様子を見ずに動物病院へご連絡ください。

川や海に連れて行ってもいいですか?

水遊びは好きなようにさせて大丈夫です。川はレプトスピラ症に気をつけてください。ワクチンの種類は、かかりつけの獣医師にご相談ください。


参考リンク

濃い金色のゴールデンレトリーバーの成犬

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